
私たちは、人と自然が手をつなぎあう森林づくりを進め、持続可能な地域社会を目指します。その為に、住民が力を合わせて森林を守り、育て、維持する仕組みを築きます。
森林は、再生可能な資源です。
私たちは、豊かな森づくりの為に、その成長と伐採に十分な配慮をしながら誠実に管理し、丁寧に伐り出し、それを多くの人に長く大切に使ってもらいたいと考えています。
森林は、無限の可能性に満ちあふれています。
私たちは、よりよい森林づくりの為に、いかなる努力も惜しみません。
森林に関わるあらゆる人々の知恵と汗を結集し、困難を乗り越え、長い時間をかけ、多様性に富む森林づくりに取り組みます。
森林づくりの根幹は人づくりにあります。
私たちは、将来の森林づくりの為に、社会的意義と使命を共有し、理念と哲学に基づく知識と技術を、次代を担う若者たちに引き継いで行きます。
森林づくりは、人づくりであり、マチづくりです。
私たちは、森林づくりに取り組むことで、暮らしに自信と誇りを取り戻し、人と人との絆を深め、一人ひとりが輝き続ける持続可能な地域づくりを進めます。
中川町長 川口精雄
国立大学法人北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション北管理部(以下、北大研究林北管理部)と中川町は、天然林管理や生物多様性に配慮した森林経営をテーマに人的交流や技術支援をテーマに包括連携協定を締結しています。
今後北大研究林と中川町では、町職員や町内林業事業体を対象とした各種研修会の共同開催や、林業従事者や林業就業希望者を対象とした森林に関する専門的な知識を習得するための「林業塾」の開催などを目指します。
地域と連携し、当町の発展と密接な関係を有してきた北大研究林との新たな関係構築により、これまで以上の様々な展開を推進していきます。
国有林野と中川町が相互に連携した路網整備を推進し、協力して森林整備や木材生産に取り組むことによって、一層の地域林業の活性化を実現するために「中川地域森林整備推進協定」が締結されています。
本協定は、国有林と町有林が隣接し、双方の森林整備効果が高度に発揮される共和・板谷地区において締結され、森林整備協定の対象面積は、3,960ha(国有林3216ha、町有林744ha)であり、このうち協定期間内における森林整備面積は376ha(国有林16ha、町有林360ha)です。
中川町は、本協定の舞台となる共和・板谷地区において遊休公共牧野の樹林化を進めており、裸地を森林に還すために、連携して林業専用道の開設を目指す予定です。
また、この協定は人的交流、技術交流の一層の深化も目指しており、路網整備や施業技術に関する研修会の合同開催等も企画しています。
調印式には、北海道大学研究林北管理部から北管理部長の吉田俊也氏らも参列し、今後国有林、北大研究林、中川町による全町的な森林整備が進められることとなります。
中川町は、管理する町有林を丁寧に調査し、大切に伐り出し、長く使ってもらう取組みを進めています。その取組みの一環として、全国有数の木製家具産地である旭川市の工房作家との間に中川町有林から産出される高品質広葉樹の安定供給協定を締結し、町産材のブランド化と道産材のシェア向上を図ります。
全国5大家具産地に数えられる旭川家具も、その道産材シェアは10%を切ると言われています。中川町から始める家具材流通システムの再構築により、当町の豊富な広葉樹材を再び世に送り出していきます。
協定を締結した宮地鎮雄氏は、外国産材は一切使わないばかりか、道産クルミ材以外の木材を使わない筋金入りの北海道の匠です。山林渓谷の町である中川町にはクルミが群生する沢がたくさん残っており、これらを厳格な供給可能量調査に基づき計画的に生産していきます。
工房宮地 宮地鎮雄氏
愛知県日賀間島生まれ。
東京工芸大学工学部写真工学科卒業後、
道立旭川職業訓練校木工科を経て、㈱匠工芸に入社。
1991年工房宮地設立。
1993年「日本クラフト展」入選、
1994年「北の生活産業デザインコンペティション」大賞、
1997年「グッドデザイン賞」受賞。東川町在住。